いろいろ作りたい物があったりするんだけど、お試しする時間も必要でしょう。前回までで@functionsと@helperそれぞれを作ってみたんですが、今回はそれを組み合わせたサンプル。
もちろんASP.NET MVC3でもWebMatrixでも動くわけです。
最初に作ったキャッシュヘルパーにHttpContextBaseを渡さない版のオーバーロードを用意したので、まずはそちらを再掲。
~/App_Code/Utility.cshtml
@functions {
public static new dynamic Cache(string key, int expireSeconds, Func<dynamic> thunk){
var context = new HttpContextWrapper(HttpContext.Current);
return Cache(context, key, expireSeconds, thunk);
}
public static new dynamic Cache(HttpContextBase context, string key, int expireSeconds, Func<dynamic> thunk){
dynamic value = context.Cache[key];
if(value == null) {
value = thunk();
context.Cache.Insert(
key,
value,
null,
DateTime.Now.AddSeconds(expireSeconds),
System.Web.Caching.Cache.NoSlidingExpiration
);
}
return value;
}
}
続いて、このキャッシュヘルパーを使うものを考えてみたんだけど、郵便番号検索なんてどうかな~。
↑ここにある検索フォームを使って、返ってくるHTMLを解析だ!なんてことをやろうとするとちょっとコード量もかさばる(正規表現でtd class=”data”とればいいだけなんだけど)し、今風じゃない。とてもグレートな郵便番号検索サービスを見つけたのでそちらを使ってみます。
Google App Engine上にホストされてて、日本郵便のデータを綺麗に正規化してくれてるグレートサービスです。一応規約はチェックしてみたけど、使ってみる人も確認してみてね!エロとかグロとかダメだからね!
ここのサービス実際にはJSONPでも取得できるのでクライアントサイドのテクノロジだけで見事に完結してしまうわけですが、そこをあえてサーバーサイドで行ってみよう(今風じゃないね...)。
~/App_Code/ZipCroud.cshtml
@functions{
private readonly static string _api = "http://zipcloud.ibsnet.co.jp/api/search?zipcode=";
public static dynamic Search(string zipCode){
var key = string.Format("zipcroud:{0}",zipCode);
var expire = 60 * 60 * 24; // 1日
return Utility.Cache(key,expire,()=>{
var url = string.Format("{0}{1}",_api, zipCode);
string response;
using (var client = new WebClient()){
client.Encoding = System.Text.Encoding.UTF8;
response = client.DownloadString(url);
}
return Json.Decode(response);
});
}
}
@helper Render(string zipCode){
var sw = new System.Diagnostics.Stopwatch();
sw.Start();
var result = ZipCroud.Search(zipCode);
sw.Stop();
<div>@zipCode<text>の検索結果(@sw.ElapsedMilliseconds ms)</text></div>
if (result == null || result.status != 200 || result.results == null) {
@:見つかりませんでした。
} else {
<ul>
@foreach(var zip in result.results){
<li>@zip.address1 @zip.address2 @zip.address3</li>
}
</ul>
}
}
とにかく↑これをコピペしてZipCroud.cshtmlをApp_Codeフォルダ配下に作成だぜ!
データを取得するSearch(こっちが@functions)と、レンダリングするRender(こっちが@helper)。要するに表示に関するものの場合は@helperにしとけばよろしっていう感じです(んじゃApp_Codeに入れるなよ、っていうツッコミは勘弁してね)。
Json.Decodeヘルパーとか超絶便利なヘルパーが標準搭載されてるので、楽チンぽんですよ。
続いてページの方。こっちはもちろんWebMatrixを使ってWebPagesとして作ります。
~/zip.cshtml
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="utf-8" />
<title>郵便番号検索</title>
</head>
<body>
郵便番号を入れてみてね!
<form action="zip" method="post">
<input type="text" name="zipCode" />
<input type="submit" value="検索" />
</form>
@if(IsPost){
var zipCode = Request.Form["zipCode"];
@ZipCroud.Render(zipCode)
}
</body>
</html>
IsPostとかRequest["zipCode"]っていう部分が気になるけど、まぁ、いいでしょう。MVCの時はちゃんとModelBindしてね。
起動するとそっけないページが出てきました。
例えば"0288401"が複数の住所を保持しているらしいので、これを入力した結果が↑これ。
いっぱい出てきた。
ここからキャッシュヘルパーの威力を発揮します。画像拡大してみると分かるんだけど、検索結果の横に634msと表示されてるのが分かると思います。これは、まぁ、だいたいブレるんでこの値そのものにはそれほど重要な意味はないんですよ。なんとなく3桁ミリ秒くらいかかるんだね、っていうのが伝わればそれで良し。
ここのページはPOSTで値を送信してるので、F5を押すか同一の郵便番号を押して再度検索してみましょう。
今度は驚異の1ms!
そりゃそうですよ。なんせ実際には検索しに行かないでキャッシュから結果を取り出してるだけなんだから。今回はちなみに1日ほどキャッシュするようにしてみました。実際にはAppDomainの再起動なんかでもキャッシュはクリアされるので、こんなもんでしょう。郵便番号の値なのでそれほど頻繁に更新されるものでもないしね!
郵便番号毎にキャッシュするようにしてるので、一度検索してしまうと2回目以降はちょっぱや。
そして、ヘルパー三連投するオレ。つまりこういうことだよ。