Introducing “Razor” – a new view engine for ASP.NET - ScottGu's Blog
↑これ読みました?
↑これも。
これね、よくよく考えたらかなり凄いことに取り組んでるんだと思います。そもそもASP.NET MVCはASP.NETのフレームワークにのっかったものですよね。それはどういう事かというと
- HttpApplicationのパイプラインで処理
- HttpContextで現在のリクエストコンテキストに関する全ての情報にアクセス可能
- System.Web.UI.PageがIHttpHandlerの実装としてPageパイプラインを処理しつつレンダリング
ですね。ASP.NET MVCのViewでは、このフレームワーク(Pageに関する部分)の使い方で変わった部分はほとんどないんですが、構造上使われなくなったものといえばコントロールツリーの構築とポストバックです。コントロールツリーに関しては「runat="server"なコントロールを使ってる場合には作られるじゃないか」と言われればそうなんですが、そこはPageクラスがそうだからで、Viewの性質として必須な機能じゃないのでWebFormとの対比という意味では使ってないと言うことにしましょう。ポストバックですが、これは特にMVC2になってから大きく変化のある部分で例えば以下の単純なViewでもIsPostBackはtrueになりません。
<%@ Page Language="C#"
MasterPageFile="~/Views/Shared/Site.Master"
Inherits="System.Web.Mvc.ViewPage" %> <script runat="server"> void Page_Load() { if(IsPostBack) { // PostBack eventはいずこ?
// ここには決して入ってこない } } </script> <asp:Content ID="Content1" ContentPlaceHolderID="TitleContent" runat="server"> </asp:Content> <asp:Content ID="Content2" ContentPlaceHolderID="MainContent" runat="server"> <form runat="server"> <asp:Login ID="Login1" runat="server"> </asp:Login> </form> </asp:Content>
Viewのレンダリングの仕様が変更になってるのでWebFormViewにはイベントがイベントとして認識できない形になったから(TextWriter渡しのRender呼び出し)。ようはControllerに対するPOST/PUT/DELETE/GETのHttp MethodがViewに影響を及ぼすことを是としない、という意志の表れなんじゃないか~、なんてな。
話がずれましたがRazorはこのPageクラスに依存しないViewEngineとして造られてるので、Page Pipeline(イベント)は処理されない、コントロールツリーも構築されないという事になって、ASPX構文解析→C#生成の部分と、Razorの準備コスト(テンプレートエンジンとしてのコスト)が同程度だとしても、処理コストは低くなるのでよりスケールするフレームワークになるんじゃないかと思います。
Pageクラス(WebForms)におけるPostBackという発明はPage Controllerの素晴らしい実装だと思いますが、MVCとなればControllerは役割の違うものとして分離されてるので、PostBackは不要だし、それを実装してるPageクラスはリッチすぎるでしょう。DataSetからRepositoryへのスタイルの変化も同じような考え方からきてるんじゃないでしょうかね(メモリバウンドよりCPUバウンド的な)。Pageクラス、Page Pipelineからの脱却。凄くないですか?
と、なんの根拠もないですが、妄想したりしてます。